大豆イソフラボンはニキビに逆効果?「植物エストロゲン」摂取のポイント

大豆イソフラボン イソフラボンとは、大豆に含まれるポリフェノールに分類されるフラボノイドの一つです。イソフラボンは、主に大豆に多く含まれることからイソフラボンといえば「大豆イソフラボン」のことを指すことが多いです。

大豆イソフラボンは、構造的にエストロゲン(卵胞ホルモン)という女性ホルモンと似た形をしており、エストロゲンと似た働きをすることから「植物性エストロゲン」ともいわれます。このエストロゲン様作用をもつ大豆イソフラボンが女性ホルモンのバランスが悪化した大人のニキビに効果があるといわれています。ただし、場合によっては逆効果になる可能性もあるといわれています。

大豆イソフラボンとニキビ・肌荒れ改善効果について

大豆イソフラボンによってニキビ・吹き出物が改善する?

にきび治療のポイント 大豆イソフラボンは、エストロゲン様作用がある成分です。エストロゲン(卵胞ホルモン)とは、卵胞期といわれる月経が終わって排卵期までの約7~10日間に分泌が高まる女性ホルモンで、女性らしい身体へと導く働きがあります。エストロゲンの働きによって皮脂分泌が抑えられてキメが整い、ニキビなどの肌トラブルも少なくなります。

全体的にエストロゲンが不足してニキビ・肌荒れを起こしている人では、大豆イソフラボンによる効果が期待できるといわれています。極端なダイエット、ストレス、睡眠不足などでエストロゲンの分泌は悪化するため、そういった人は大豆イソフラボンの摂取が有効かもしれません。

男性にも大豆イソフラボンが効果がある?

ポイント 女性ほどではありませんが男性にも女性ホルモンが分泌されており、テストステロン(男性ホルモンの一つ)を元にエストロゲンが作られて分泌されています。そして、男性にもエストロゲン様作用がある大豆イソフラボンを摂取することで身体に変化が現れることがあります。

効果が現れやすい男性では、大豆イソフラボンの摂取によって髪質が変化して髪の毛がしなやかになったりすることがあります。 ただし、大豆イソフラボンのエストロゲン様作用は非常に穏やかなものであり、一般的な摂取量で分泌量が多いテストステロンに影響を及ぼすほどの効果があるかどうかは明らかになっていません。

大豆イソフラボンが逆効果になる可能性

黄体期の大豆イソフラボンの過剰摂取は逆効果?

にきび治療のポイント 女性の生理周期において、生理前である黄体期はプロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンが増加する時期です。この時期はプロゲステロンの影響によって皮脂が増加してニキビが発生しやすくなったりします。これは、プロゲステロンが部分的に男性ホルモンと似た作用があるためです。一般に生理前にニキビができやすいといわれるのもプロゲステロンの影響によるものと考えられています。

そして、プロゲステロンの分泌が高い黄体期に大豆イソフラボンをたくさん摂取すると、プロゲステロンの作用が大きくなってしまい、ニキビ・吹き出物などの月経前症候群(PMS)がひどくなってしまう可能性があります。これは、大豆イソフラボンの植物性エストロゲン様作用がプロゲステロンの作用を強める働きがあるためです。ただし、これは大豆イソフラボンをたくさん摂りすぎた時に起こるものです。

例えば、避妊薬の低用量ピルにおいてもプロゲステロンとともにエストロゲンも微量含まれます。その理由の一つが、エストロゲンを配合すると少ないプロゲステロンの量でも効きやすくなるためです。低用量ピルでは男性ホルモン様作用が少ないプロゲステロン剤が使用されます。

プロゲステロンと男性ホルモンが似ている理由とは?

プロゲステロンとテストステロン プロゲステロンは女性ホルモンの一つですが、部分的に男性ホルモンと似た作用があるとされます。その理由は、どちらもコレステロールから作られるステロイドホルモンであり、構造的に似ていることから作用においても部分的に似た作用があると考えられます。

大豆イソフラボンの過剰摂取でエストロゲンが減少する?

ニキビの疑問 個人差がありますが、大豆イソフラボンは、あるレベルまでの摂取では効果が確認されていますが、一方である一定のレベルの摂取を超えて多く摂取すると、かえってエストロゲンが減少して逆効果になることがわかっています。

エストロゲン剤の使用を続けると体内でエストロゲンを作り出す能力が低下することが知られていますが、大豆イソフラボンの植物性エストロゲン様作用によってもそのような現象が引き起こされる可能性があります。

大豆イソフラボン摂取のポイント

一日の摂取量の目安

大豆イソフラボンの一日あたりの摂取量は、30mg程度が目安です。これは、納豆1パック(約30~50グラム)、豆腐4分1丁(100グラム)に当たります。サプリメントを使用する場合も一日30mgを目安にしましょう。また、過剰摂取による影響を考慮して、食品安全委員会では一日あたりの大豆イソフラボンの摂取目安量の上限値を70~75mgとしています。

日本人は昔から納豆、豆腐、味噌、醤油などの大豆食品を豊富に摂取してきており、意識しなくても日常的に大豆イソフラボンを多く摂取しているといわれています。大豆食品をよく食べる人はサプリメントは不要です。

大豆イソフラボンを多く含む食品・食べ物

大豆食品のイソフラボン含有量(可食部100gあたり)
大豆(乾) 140mg 納豆 70mg 豆腐 20mg
凍り豆腐 85mg しょうゆ 1mg 味噌 50mg
豆乳 25mg 湯葉 200mg きな粉 260mg