ニキビ跡のケロイド(肥厚性瘢痕)について

炎症したにきびによって皮膚に盛り上がりが出来てにきび跡になり、それがそのまま塊のようになって肌に残ることがあります。その状態はニキビのように芯や膿が溜まっている状態ではなく、肥厚性瘢痕、またはケロイドになっている可能性も考えられます。

肥厚性瘢痕とは?
肥厚性瘢痕とは、傷口をふさごうと増殖したコラーゲンが元に戻らず塊となって肌に残ってしまう状態です。なお、手術でメスを入れた手術後の皮膚に塊のような跡が残るのも肥厚性瘢痕です。

肥厚性瘢痕とケロイドの違い
傷跡や手術後の皮膚の塊をケロイドと呼ぶことがありますが、厳密にはケロイドと肥厚性瘢痕には大きな違いがあります。

・肥厚性瘢痕・・・コラーゲン繊維の塊で、それ以上は大きくなりません。
・ケロイド・・・進行性のあるコラーゲン増殖で、しだいに塊が大きくなっていきます。

ケロイド体質の人は圧倒的に少なく、多くは進行性のないコラーゲン増殖である肥厚性瘢痕である場合が多いです。

人の皮膚に傷が出来ると現れるサイトカイン
人の皮膚に傷が出来ると、どんな人でもその傷を治そうとサイトカインという神経伝達物質がコラーゲン増殖を促して瘢痕を形成し、傷口をふさごうとします。これは、ほんの小さな傷でも必ず起こります。同様にニキビでも皮膚にとっては立派な傷ですから、どんな人でもその傷を治そうとサイトカインが作用してコラーゲンが増殖し、瘢痕が形成されます。

瘢痕が出来るのはコラーゲンの過剰な増殖
傷が浅い場合や炎症が弱い場合は、数ヶ月ほどの時間が経てば皮膚のコラーゲン代謝によって盛り上がった瘢痕は目立たないようになります。ですが、重度のニキビ炎症後や、長期にわたる炎症、または軽度のニキビでもアレルギー体質によるサイトカイン異常体質の人の場合には、コラーゲンが異常増殖して肥厚性瘢痕というコラーゲンの塊になり、肌に残る場合があります。

肥厚性瘢痕を治すには?

肥厚性瘢痕を治すにはステロイド治療
ニキビ跡などの盛り上がった肥厚性瘢痕を治すには、主にステロイド注射などのにきび治療とは違った治療が必要になります。具体的には、ステロイドを瘢痕部分に直接注入し、コラーゲンの塊を縮小させます。ですが、ステロイドには男性ホルモン様の作用があり、皮脂腺の活動を活発にし、ニキビを増発させてしまうため、基本的に医師はニキビが出来やすい肌質にステロイド注射をすることは推奨しません。

レーザー治療
肥厚性瘢痕の治療にレーザー治療を提供している病院もあります。これは瘢痕がコラーゲンの塊であることから、そのコラーゲンを破壊するレーザーを照射するものです。ですが、レーザー治療は絶対的に治るという保障はなく、治療も長期になり、反対に傷跡がひどくなる場合もあります。

瘢痕は自然治癒する場合がある
肥厚性瘢痕が出来てしまったら、数年後〜数十年後に自然治癒する場合がります。これは、コラーゲン代謝によって皮膚内に吸収されたためと考えられます。